ご利用者様は高齢な方が多いです。最近ご利用者様のパートナーが急逝するかたが何件がありました。季節の変わり目です。高齢者は気温の変化でも体調には大きく関わってきます。
ご老人になるといっしょに行動する方が多くなります。病院にいっしょに行ったり、買い物に一緒に行ったり、散歩に行ったりと旅行とか大きな行動はないですが、日常の生活の行動はほぼいっしょにいます。現役で働いていたりすると、いろいろな人と関わる分、共に行動するのは休みの日とかに限定されます。それが年をとるとほぼ2人で行動します。そうなると自然と共依存になっていきます。その相棒が急に天国に行かれるとなると、悲しみやつらさは、計り知れません。
特に寝たきりになってとかの覚悟の準備のない上の急逝は自分も高齢な分、生きる気力を失います。
夜一人で寝て、朝おはようもなく、一人で朝ご飯を準備して食べます。不思議なもので食べたくなくても、腹は減ります。
どこにも行く気力はありません。家にいてもどんどん落ち込むから、外には出ようとします。しかし1人なのでどこに行ってもすぐにあきます。
こういうご利用者様の多くは、たいていはサービスを休止します。理由は「思い出すのがつらい」からです。
お気持ちはとてもわかります。私も若くして嫁さんを亡くしているので、その喪失感たるや例えようがありません。私は仕事をしていたので、その時間は忘れることはできました。
時間と共に記憶は必ず薄れます。
そしてどんどんその思い出は美化されていきます。
いっしょにいたときは嫌なところもあったのに、それがなくなっていい思い出しか残りません。
思い出すのに一番つらいのは、「声」を忘れるんです。
夢にもたくさん出てきてくれます。
しかし音は「無声」になっていきます。顔や表情は忘れません。
写真も残っています。ただ声だけはどうしても思い出せません。
だからこそ、こういうご利用者様に言いたいことは、
「思い出すのがつらいのでなく、思い出せない方がつらいんです」と。
思い出す機会は多ければ、多いほどいいんです。
つらいけど。思い出している時だけはいっしょにいれるんです。
サービスを減らすのではなく、こういう時だからこそ増やしてほしいんです。
そして相棒の話をサービスを受けながら、話してほしいんです。途中泣いてもいいんです。
思い出すのはつらいのではなく、うれしくなります。歩いていても自然に声をかけるようになります。
相棒を知っている方がいれば、極力その方と思い出してほしいんです。
それは天国に行かれた相棒もとても喜びます。
思い出されるということは、その瞬間は甦るわけです。
思い出されずに忘れられることは逆につらいですよね。
ですからご高齢の方は思い出せることを喜びましょう。
いつでも、いつまでもパートナーの記憶には残っていけることこそが故人が成仏できる一番の方法ではないでしょうか
思い出す機会を増やしていきましょう。
故人を知っている人と故人の話をしていきましょう


コメントを残す